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ゆうばり映画祭 インターナショナル・ショートフィルム・コンペティション部門受賞作品発表

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【ファンタスティック・ゆうばり・コンペティション部門】続いて、【京楽ピクチャーズ.プレゼンツ インターナショナル・ショートフィルム・コンペティション部門】の受賞結果の発表が行われました。

『歩く魚』

◆グランプリ:『歩く魚』(テッサ・マイヤー監督)
テッサ監督は「本当にサプライズです。素晴らしい映画祭で受賞できてとても幸せですし、グランプリなんて信じられません!審査員の皆様、優しい審査をありがとうございました。この作品に協力してくれた佐賀県の皆さんにお礼を申し上げたいです。」とコメント。審査員長の佐々木浩久氏は「審査員3人全員がこの作品を選びました。ドキュメンタリーの手法を使っている劇映画であり、なおかつファンタジーであり、それと同時に女性問題を扱う社会的な映画でもあり素晴らしかった。キャスティングも素晴らしい。“新しい映画であること”という点でこの作品がゆうばりのグランプリにふさわしいと思います!」と評価しました。

『ビハインド・ザ・ホール』/©CENTRAL PARK FILMS

◆優秀芸術賞:『ビハインド・ザ・ホール』(シン・ソヨン監督)
シン監督は「ゆうばり映画祭はいつか行きたいと思っていた映画祭で、このような機会を頂いて本当に嬉しく思います。コロナで厳しい状況が続いている中でもオンラインの開催で皆さんにお会いできたことも嬉しく思います。」とコメント。審査員長の佐々木氏は「韓国で社会問題となっている盗撮について取り扱いつつ、覗く側と覗かれる側をコミカルにテンポよく描いていて、エンターテインメントとしてうまくいっていた。2人の距離がだんだん近付いていき、最後での映画的な距離の取り方にとても関心しました。」と評価しました。

『Share the Pain』/©2019 LILLAS WHITE ROOM PRODUCTIONS All Rights Reserved.

◆優秀芸術賞:『Share the Pain』(中嶋駿介監督)
中嶋監督は「この映画は中学生の頃の自分の経験とその痛みから生まれました。Me Too問題等、昨今性暴力への声が大きくなっている状況で、この映画が正解・不正解ではなく、性暴力に関して考えるトリガーになればいいなと思って作りました。本当にありがとうございました。」とコメント。審査員の黒沢あすか氏は「これまで男性優位で進みがちだった性行為を女性側の立場に立った発想に繋げて、時代に一区切りをつけてしまうような映画。その監督・脚本を男性2人で取り組んだことに驚きを感じましたし、敬意を表したい。」と評価しました。

『The Barber』

◆優秀芸術賞:『The Barber』(セルゲイ・プディッチ監督)
セルゲイ監督は「素晴らしい映画祭の一員として選ばれてとても嬉しいです。応募した時にはゆうばりに行くのが夢でした。世界状況が変わってしまいオンラインではありますが、今日はゆうばりのために仕立てたスーツを着ています!」と喜びのコメント。審査員のチョン・ジウク氏は「8分11秒という短い作品でしたが、 高い完成度とゆうばりらしい陰鬱で怪しい雰囲気だけでなく、どんでん返しの冴えたショートフィルムにふさわしい切れのある作品でした。」と評価しました。

審査員長の佐々木浩久氏より「24本の作品を観て、撮影・録音・編集などの技術はどの作品もプロに引けを取らない秀逸なものが多かったと思います。技術的なものがほぼパーフェクトな中で何を基準に選んでいくかを考えると、映画としての骨格がしっかりと芯があるもの、社会との繋がりを意識して自分たちの表現をしているもの、そういうものから選びました。また、性を取り扱う作品が多かったにもかかわらず、女性をモノとして扱う作品は少なく、映画における女性の考え方が大きく変わっていることも感じ、総じてこれからの時代を感じさせる映画祭でした。」と【京楽ピクチャーズ.プレゼンツ インターナショナル・ショートフィルム・コンペティション部門】の総評を行いました。